-1024x538.webp)
『金持ち父さん貧乏父さん』を読んで、「お金のために働くのではなく、お金を自分のために働かせる」という言葉が印象に残った人は多いと思います。
読んだときは「そうか」と腑に落ちた。でも、本を閉じると「で、自分は具体的に何をすればいいのか」が分からなくなる。
この記事では、「お金を自分のために働かせる」という言葉の本当の意味と、会社員がそれを実現するために最初に理解すべきことを解説します。
「お金のために働く」とはどういう状態か
まずは、「お金のために働く」状態を整理します。
お金のために働く状態とは、自分の時間と労力を提供することで収入を得る構造です。会社員の給料がその典型です。毎日出勤して、決められた時間を会社に提供し、その対価として給料をもらう。働くのをやめれば、収入も止まります。
この構造には本質的な限界があります。時間は有限です。1日は24時間しかなく、働ける年数にも限りがあります。どれだけ頑張っても、収入は「自分が使える時間の量」に縛られ続けます。
金持ち父さんはこの状態を「ラットレース」と呼びました。いくら走っても前に進めない回し車の中のネズミのように、給料のために働き、その給料を使い、また働く。このサイクルから抜け出せない状態です。
ラットレースについては、こちらで詳しく解説しています。
▶ ラットレースから抜け出すとはどういうことか|会社員が知っておくべきお金の構造
-320x180.webp)
「お金を自分のために働かせる」とはどういう状態か
「お金を自分のために働かせる」とは、自分の代わりにお金や仕組みが収入を生んでいる状態のことです。
自分が働くのをやめても、収入が入り続ける。眠っている間も、休んでいる間も、仕組みが動いて収入を生んでいる。これが「お金に働かせている」状態です。
具体的には、次のような状態がこれにあたります。
不動産を持っていて、毎月家賃収入が入ってくる。株式や投資信託を持っていて、配当や値上がり益が生まれる。一度作ったビジネスの仕組みが、自分がいなくても収益を生み続ける。
共通しているのは、「先に資産を作り、その資産が収入を生む」という構造です。自分の時間を直接収入に換えるのではなく、資産という「代わりに働いてくれるもの」を間に挟む。これが「お金を自分のために働かせる」の本質です。
なぜ多くの人は「お金を自分のために働かせる」状態になれないのか
「お金を自分のために働かせる」という言葉を知っていても、実際にその状態になれる人は少ないです。理由は主に2つあります。
① 資産と負債の区別がついていない
金持ち父さんの定義では、資産とは「自分のポケットにお金を入れてくれるもの」、負債とは「自分のポケットからお金を取っていくもの」です。
多くの人は「価値があるもの=資産」と思っています。しかし毎月ローンの返済が発生する車や家は、お金が出ていく構造なので負債です。お金を自分のために働かせるためには、まず自分の生活の中で何が資産で何が負債かを正確に把握することが先です。
② 収入をすべて消費に使ってしまっている
お金を自分のために働かせるためには、資産を買う必要があります。資産を買うためには、収入の一部を消費ではなく資産への投資に回す必要があります。
ただ、多くの会社員は給料が入ると生活費・ローン・娯楽費に使い切ってしまい、資産を買うための余力が残りません。「お金がもう少し増えたら資産を買おう」と思っていても、収入が増えれば支出も増え、いつまでも余力が生まれないというサイクルに陥りやすいです。
資産と負債の考え方を理解した先にあるのが権利収入です。権利収入の具体的な仕組みについてはこちらで詳しく解説しています。
-320x180.webp)
投資という資産だけでは、自由になるまでに時間がかかる
「お金を自分のために働かせる」ための資産として、多くの人がまず思い浮かべるのが投資です。積立NISAを始めた、投資信託を買った。それ自体は間違った選択ではありません。
ただ、投資という資産だけに頼ることには、いくつかの構造的な限界があります。
① 収入の構造を変えるまでに、相当な時間がかかる
投資で「お金が働いている」状態が生活費を上回るところまで到達するには、会社員が毎月数万円を積み立てたとしても数十年単位の時間がかかります。その間、収入の柱は会社の給料一本のままです。
② 経済状況は、思惑通りに動かない
長期投資は時間が味方になるとされますが、景気後退や金利変動などの想定外の出来事は必ず起こります。「このペースで進めば資産が育つ」という計画が、外部環境の変化で崩れることは珍しくありません。
③ 資産が目減りしたとき、会社員の収入だけではリカバリーが難しい
投資という資産が目減りしたとき、それを回復させるには追加の資金が必要です。しかし収入が会社の給料一本の状態では、生活費を賄いながら追加投資する余力を作ることは容易ではありません。これは投資の問題ではなく、収入の構造の問題です。
会社員のまま収入の構造を変えるという考え方については、こちらで詳しく解説しています。
-320x180.webp)
つまり、投資という資産一つに頼るのではなく、資産の種類や収入の柱を複数持つことが、この限界を超えるための現実的な道筋です。
会社員が「お金を自分のために働かせる」状態に近づくための順番
「お金を自分のために働かせる」状態は、いきなり実現するものではありません。順番があります。
まず、今の収入の中から資産を買うための余力を作ることが最初です。支出を把握して、資産に回せる金額を確保する。金額は小さくても構いません。
次に、その余力を資産の取得に使います。最初から大きな資産を狙う必要はありません。小さくても「自分のポケットにお金を入れてくれる仕組み」を一つ作ることが先です。
そして、資産から生まれた収入を消費に使わず、さらに資産を増やすために使う。この循環が回り始めると、少しずつ「お金が働いている割合」が増えていきます。
重要なのは、この順番を理解した上で動くことです。順番を飛ばして「いきなり大きな資産を作ろう」とすると、失敗パターンに入りやすくなります。
不労所得を作ろうとして失敗するパターンについては、こちらで解説しています。
-160x90.webp)
「お金を自分のために働かせる」は特別な人だけのことではない
「お金を自分のために働かせる」という言葉を聞くと、大きな資産を持つ富裕層や投資家だけの話に聞こえるかもしれません。
そうではありません。
規模の大小はあっても、「自分の代わりに収入を生む仕組みを持つ」という構造は、会社員でも作ることができます。月に1万円でも、自分が動かなくても入ってくる収入があれば、それはすでに「お金が働いている」状態です。
最初から大きな仕組みを作ろうとするのではなく、小さくても「自分の労働に依存しない収入の入口」を一つ作ることが、「お金を自分のために働かせる」への最初の一歩になります。
まとめ
「お金を自分のために働かせる」とは、自分の時間を直接収入に換えるのではなく、資産という仕組みを通じて収入を生む状態のことです。
- 「お金のために働く」は時間を収入に換える構造。時間に限界がある以上、収入にも限界がある
- 「お金を自分のために働かせる」は資産が収入を生む構造。自分が止まっても収入が止まらない
- 実現するためには、資産と負債を区別し、収入の一部を資産に回す余力を作ることが先
- 最初から大きな仕組みを作る必要はない。小さくても「労働に依存しない収入の入口」を作ることが最初の一歩
「お金を自分のために働かせる」という言葉を「なんとなく知っている」から「自分の行動に落とし込める」に変えることが、収入の構造を変えるための出発点になります。
.webp)
.webp)
.webp)
.webp)
コメント